後継者を育成したい社長様へ
写真:GE元CEO ジャック・ウェルチ
現在、企業の66.1%が後継者不在だと言われている。
後継問題は避けて通れない経営者の最重要課題である。
後継問題は必ずやってくるとわかっているに、
なぜ後継問題苦しめられるのだろうか。
問題は継承のルールが確立していないことにある。
継承のルールとは、どんな人たちから、どんな基準で、
どんな人が選ばれるのかといった決め事だ。
継承がルールによって行われ、抗争、不正、贔屓によって
行われることのないようにしなければならない。
継承のルールがなければ、やがて空くポジションを
獲得するために派閥が生まれる。大きい組織ともなれば
人事抗争までに発展し、その組織が持つ本来の力をも破壊していく。
会社は信頼できるリーダーを輩出できる能力を
持たなければならない。
そのためには、やがてトップの責任を担える人材を
育成しなければならない。
では、具体的にどうすればいいのか。
ドラッカーはこう言っている。
将来性ある若い者を、指揮を執ることのできる地位につけなければならない。
失敗しても組織全体に大きな害を与えることのない
小さな部門のトップの地位につけることができなければならない。
たとえ補佐役として優秀であっても、リーダーとしての力が
試されたことのない者をリーダーにするほど危険なことはない。
ピーター・ドラッカー
たとえ優秀な人であっても、優秀なトップになるとは限らない。
長年、トップの補佐をしてきただけでは不十分だ。
トップに就く人間は、一つの事業の責任者として
失敗と成功の両方の経験を持った人でなければならない。
米国のゼネラル・エレクトリック(以降GE)は
幅広い分野でビジネスを行っている企業だ。
同社はリーダー育成の模範の一つとして注目されている。
GEが行った後継の方法を紹介したい。
1993年、当時のCEOジャック・ウェルチは、
22万5000人の従業員の中から、
22名を自分の後継者として選んだ。
ウェルチは、その後継者候補を3つに分けた。
CEOに選ばれる可能性の高い者が4名、
次に選ばれる可能性の高い者が6名、
選ばれないであろう者は12名だった。
それから7年の歳月をかけて、後継者候補を3名に絞り込んだ。
最終的に次のCEOに選ばれたのは、
選ばれないであろう者12名のうちの1人、
当時44歳のジェフ・イメルトだった。
後継とは、「過去の遺産を引き継ぐこと」ではなく、
「未来の業績を切り拓くこと」だ。
後継問題の本質は、「業務の引継ぎ」でもなく
「リーダーの育成」である。
経営を引き継ぐタイミングが来た時に
引き継ぎを始めてもうまくいかない。
経営の継承は短期間ではできないからだ。
後継問題は時間を使って取り組まなければならない重要な仕事である。
早いうちから後継者の育成をはじめていただきたい。
詳しくは、こちらでお読みになれます
ドラッカーが教える最強の後継者の育て方 山下 淳一郎
明日のマネジメントを担うべき人材を今日準備しなければならない。
ピーター・ドラッカー
後継者を育成したい社長様へ
明日のトップマネジメントを育成し、 組織の精神をつくりあげなければならない。
ピーター・ドラッカー
将来にわたって繁栄し続けるためには、人材育成が不可欠です。
会社の明日を担う、経営人材を育成しましょう。
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