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ドラッカーが提唱する ”経営人材の育成”

明日のトップマネジメントを育成しなければならない。ピーター・ドラッカー


あの企業がやった1つの試み

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あらゆる組織にとってトップマネジメントの機能は不可欠である。
しかし、トップマネジメントが行うべき具体的な仕事は、組織によって異なる。
仕事の種類は同じでも、具体的な内容は個々の組織にそれぞれに特有である。
それぞれの組織の目的、目標、戦略、活動によって異なる。
ピーター・ドラッカー

ドラッカーが教える最強の経営チームのつくり方
第5章 「経営人材をどう育成するか」より

 

わかっていることとできることは違う

社長、経営って何ですか?。
これは以前、私がある会社で取締役に任命されたときに、
当時の社長に言った言葉です。
営業部の仕事は営業をすること、経理部の仕事は経理をすることです。
それと同じように、経営者の仕事は経営をすることです。
しかし、何をすれば経営をしていると言えるのか、
何をしなければ経営をしていないことになるのか。
当時の私には、それがまったくわかりませんでした。
理屈ではわかっていたつもりでした。
しかし、わかっていることとできることはまったく違いました。

私は、当時の上司である社長が丁寧に教えてくれると期待して、
「私は取締役として何をすればいいのでしょうか」と聞いたのです。
社長の答えは、「それを考えるのが君の仕事だ!」でした。厳しい口調でしたが、
今思えば、「経営者の仕事は何をするべきかを自分で考えることだ」と、
教えてくれた気がします。そのとき、経営者の仕事とは、
「会社全体を考え、最もやるべきことは何かを自らを決定することなのだ」
と理解しました。とはいえ、私は取締役に昇進してうれしかったものの、
事実上、社会人一年生に逆戻りしたのと同じでした。
しかも、「自分の仕事は自分で考えなさい」ですから、私は困り果ててしまいました。

 

部門の視野から抜け出せない

ほとんどの経営者は、一つの分野で経験を積んで経営者になっています。
ほとんどの経営者はある分野の仕事で経験を積んで経営者になっています。
それがある日、経営者になった途端、仕事の勝手が変わります。
ゆえに、前もって経営者の物の考え方や、物の見方を教えておく必要があります。
これが、経営人材の育成です。

会社のリーダーである取締役の多くが1つの部門の責任者を兼任しています。
結果として部門の責任者としての仕事のみに専念してしまいます。
一つの部門のリーダーに収まってしまい、
そこから抜け出すことのできないリーダーがたくさんいます。かくいう私がそうでした。

 

担うべき責任を見出す

「本田宗一郎は技術」「藤沢武夫はマネジメント」。
ホンダがそのように役割を明確にして経営を進めていったことはご存知の通りです。
当時、副社長だった藤沢武夫氏は、会社の将来を見据えて経営人材の育成を
自分の責任と課し、次のような手を打ちました。
まず、取締役の兼任をすべて解いて専任にしました。
「取締役兼◯◯本部長」という肩書きから
「◯◯本部長」という役職を取ってしまったわけです。

そして、「取締役の仕事は何か?」ということについて考えるミーティングだけを
取締役の仕事にしました。実際、4カ月間、「取締役の仕事は何か?」
ということについて考えることしか、させなかったといいます。
それは、藤沢氏が取締役に行った経営人材の育成でした。

当時のホンダの取締役たちから、
「改めて考えてみると取締役としての仕事を何もしていなかった」
という声が上がりました。こうして、当時のホンダの取締役は、
取締役として自分が担うべき責任を見出し、
取締役として自分があたるべき仕事を定めていったのです。

 

明確な責任を定める

経営者の最も重要な仕事は「最も重要な仕事は何かを考え抜くこと」です。
取締役は「一つの部門の歯車になること」ではなく、
「会社全体の潤滑油になること」です。

取締役が、会社全体の潤滑油として機能するためには、
取締役が自ら「自分が担うべき責任は何か」を考え抜かなければなりません。
取締役に「どんな成果をあげるべきか」を考え抜いてもらい、話し合いを通して、
明確な責任と具体的な仕事を定めてもらうよう導いていってください。

 

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ドラッカーが教える最強の経営チームのつくり方
著 者 : ドラッカー専門の経営チームコンサルタント 山下 淳一郎 
出版社 : 総合法令出版 1,400円(税別)

トップマネジメントがチームとして機能するには、いくつかの厳しい条件を満たさなければならない。
チームはシンプルではない。仲のよさで機能させることはできない。好き嫌いは問題ではない。
人間関係に関わりなく、トップマネジメントはチームとして機能しなければならない。
ピーター・ドラッカー

 

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